2018年09月

Lovelessという
ロシア映画を観た

両親ともに
新しいパートナーがいて
離婚協議中
どちらもひとり息子を
相手に押しつけようとして
喧嘩のさなか 息子がいなくなり
探しはじめる 大まかにいうと
そういうストーリーなのだが、
とにかく全て徹底的に
愛がない

両親、祖母、それぞれのパートナーなど 
登場人物だけではない、
社会の仕組みにも仕事にも
何気ない動作にも愛がない

買い物の商品選びにも
買い物かごに商品を入れる動作にも
交わされる会話にも。

失踪届けを出して
取り調べに来た警察官たち、
ボランティアで失踪人を探す団体の
メンバーによる家出人のビラに貼り方
(風除けのあるバス停の外側や
地下道の階段の脇に貼るのだが
少し考えたら
バス停中側に貼れば、
階段の正面に貼れば 
注目度は上がるのに ただ
漫然と作業しているのだ)
学校の担任も 勤務が終われば
ふつうに帰って行く

ストーリーよりも
その行動から目が離せなかった

これ 映画の出来事じゃなく
わたしにもわたしの周りにもある

企業年金基金や
年金事務所の対応はどうだろう
家族を失って呆然となりながら
手続きの電話をかけたり、
窓口に出向いた時
お悔やみの言葉ひとつない。
必要書類を コピーして返す選択があるのに
「こちらいただいていいですか」
「それ以外の選択はなんですか?」
「はい。コピーして
お返しすることも可能です」
彼らにとっては日常茶飯事だろう
しかし こちらにとっては
一生に一度だけなのに
しかも 高齢の人が 
その診断書や謄本を取りに行くことが
どれだけ大変なことか

病院の支払いも
杖をついた人にはひと仕事
工夫はないのか

で、わたしだ
お茶がらを捨てるなら
残り葉がないように
服をたたむならきっちりと

世の中の大抵のことは
愛があれば 気持ちよく回りそうだ

Loveless わたしにとって
問題提起の大きい映画だった




新橋駅で乗り換える
ホームはせまく、乗降客は多い
キャリーバックを引く人
バックパックを背負う人も
ローカル駅の比ではないほど多い
分刻みに上り下りとも次々に
電車が到着する
両耳にイヤホンをして
携帯の画面に見入っている人の
多いことに驚く

すぐ横を過ぎる電車にふれたら
そこにはあの世の入り口が開いている
かもしれないのに

目や耳は第一に危険を察知してくれる
それを別のことに使いすぎてはいないか。

目まぐるしく変わる天気
今までには考えられなかったような
事故や事件
これからは自分の身は自分で守るしかない
そんな時代になったのではないか

ひとたび外に出たら
目を凝らし耳をすませて
周囲に気を配る
太古の昔から人間が持っていた
野生の勘を磨きたい

北海道の地震から2週間

「二週間経った今も」
・地震のため亡くなった母親に
話しかけている
・避難所で不自由な暮らしを続けている
などの報道

違和感ありありだ

反対にお尋ねしたい。
あなたは 2週間で 
亡くなった人が忘れられるのか
(そんな人にインタビューされたくない)
一瞬にして日常をなくして
2週間でこの先の見通しのきく人がいるのか
2週間で快適な暮らしができるのか と。

また 再選された安倍晋三
この人の言葉の端々に感じる傲慢さ 

違和感が はんぱない。

旅がもうすぐ終わる
最終日の今日は
昨日とは打って変わり
本降りの雨。

昨日は 伊勢神宮外宮に詣で
今朝早朝に 内宮に詣でた。
靄のかかる山々 
雨にけむる参道 五十鈴川
晴れた日とは趣の異なる
それはまた清々しく
心洗われる時を過ごした。

早朝から
かまどに湯気のあがる
赤福の店先で一服

素直になれない
こころのどこかが信じきれない
恩着せがましい
自意識過剰などなど
こんな邪悪な思いを取り除きたい

そして 
勇気とひとに優しくできるほどの
ちからを与えてほしい

                 癸のわたしに
ちからを与えてくださる
丙の神様に
御神楽を奉納するのが願いだった

朝食後 あらためて参詣し
御祈祷の経験もなく
御神楽奉納となった

申し込みどころで
住所と名前(ふりがなも)を縦書きし
御祈祷の目的を選び 初穂料をお納めする

通された控え室で準備の整うのを待つ

雨のせいと
今日から彼岸の入りのせいか
畏れ多くも わたしだけの御神楽奉納となり
50人いや100人はゆうに入れる
大きな神楽殿に案内される
もちろん正座だ

一体何人の方が 携わられたのだろう
お祓いのあとの御神楽
謡うひと、楽器を演奏されるひと
舞われるひと 撤下品を下されるひと
受け取るひと 10人くらいはいたのだろうか
ありがたい時をいただいた

巫女さんたちの舞に
ぼうっと見とれたとはいえ
作法を知らずに 
若い神職さんもびっくりされたことだろう
神事も仏事も作法が大切と
あらためて思い知る 恥じ入る

お神酒をいただき 使った土器は
撤下品とともに下された
どのようなものが下されたのか
帰宅してから開ける事にした

なんと幸せなことだろう
このような機会に恵まれたことに
感謝の気持ちでいっぱいだ

雨が強くて 
おかげ横丁めぐりどころではなく
伊勢醤油を求めたあとは
撤下品が濡れないように真っ直ぐに
宿に帰った
そうしなさいという天の配剤だったのか

強い力をいただいた
そう信じて日々を過ごしていこう

旅に出た
いつもの駅の 新幹線改札を抜けると
そこは 外国人旅行者であふれていた
こんなにも多くの外国人がいることに
驚いた と同時に 英語の必要性を
自分が海外に行く以上に痛感した。
何かを尋ねるよりも 答える方が
より適切な表現が求められるからだ。

先日 ふと手に取った
簡単な文章を即座に英文で声に出して
言う練習の本を なんとなく求めた。
しかしあれは偶然ではなく
必然だったのではないか。
なにかの道標なのではないか。

この旅が わたしに
これから進むべき道筋を
示してくれるものとなることを
信じている

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